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MESSAGE / FROM CEO

自然が、子どもとまちを結ぶ。

ikimon.lifeが目指す地域創生のかたち

原体験

玄関先の飛び石をひっくり返すと、その下にハサミムシがいた。

北海道・岩内町。
幼稚園から小学1年生まで過ごした、僕の最初のふるさとです。

海がありました。山がありました。川もありました。
そして、家の前には——当時の僕には「ジャングル」としか思えないほどの庭がありました。

玄関先の石畳をひっくり返して、ハサミムシを捕まえる。
飼育に挑戦して、毎日観察する。
秋になるとスキー場に行って、トノサマバッタを10匹以上捕まえる。
それだけで、世界は最高に面白かった。

でも、そのときの写真は1枚も残っていません。
もし記録があったら、何度も見返して、もっと愛着が深まっていたんじゃないか。
そう思うことがあります。

飛び石がなければ、ハサミムシとの出会いはなかった。
整備されたスキー場がなければ、バッタの記憶も残らなかった。

手つかずの自然も、もちろん大切です。
でも、人が手入れをしている場所——玄関先の石畳、草を刈ったゲレンデ、管理された里山——
そういう場所にこそ、子どもが生き物と出会うきっかけがあります。

まちの解像度が上がると、愛着も上がる

いつも歩いている道の街路樹、なんという木か知っていますか?
街でよく見かけるカラス、ハシブトガラスとハシボソガラスの違いはわかりますか?

知らなくても、生活は何も困りません。
でも、一度知ると——
同じ道が、ちょっとだけ違って見えるようになる。

名前を知ること。季節の変化に気づくこと。
それは、自分が暮らしている場所の「解像度」が上がるということです。

解像度が上がると、愛着が生まれる。
愛着が生まれると、その場所を大切にしたくなる。

ikimon.lifeは、そのきっかけを作りたい。
見つけて、記録して、見返す。
それだけで、まちとの関係が少しずつ変わっていく。

子どもと自然の結びつきを、失いたくない。

なぜ、地域創生なのか

地域創生って、誰かひとりが頑張ってできることじゃありません。
ikimon.lifeだけで実現できるとも思っていません。

でも、地域の大人たちが——親も、先生も、近所のおじさんも——
子どもと一緒に自然の中を歩く機会を作っていくことで、
少しずつ、何かが変わり始めると信じています。

自然の中を歩くことは、心と体の健康につながる。
観察を通じて地域の自然を知ることは、地元への愛着につながる。
そして地元を好きな人が増えることは、その地域が生き残っていく力になる。

ikimon.lifeは、その循環のきっかけを作る道具でありたい。
使うのは、地域に暮らすみなさんです。

感覚だけの話じゃありません。
全国の調査が、繰り返し同じことを示しています。

1

地域への愛着は、「自然」と「人のつながり」がセットで語られる

香取市の中学生調査では、地元を好きな理由の1位が「自然が豊かだから」(72.8%)、2位が「地域の人がやさしく、親切だから」(58.3%)。浜松市の若年層調査でも、81.8%が「浜松が好き」と答え、魅力として人間関係と自然環境を挙げている。

2

子どもが「帰りたい」と思う理由——「自然が豊か」「人が優しい」「生まれた場所」

飯島町の中学生調査で、「住みたい・帰ってきたい」理由の最多は「自然が多い、空気が美味しい」(45.5%)。「どちらかというと帰りたい」層でも、「自然豊か・住みやすい」が62.5%で最多、次いで「人の優しさ・地域とのつながり」(12.5%)。

3

家族以外の「信頼できる大人」がいることが、子どもの安心感を支えている

上越市の調査では、子どもの55.18%に「信頼できる大人」が、51.71%に「自分のことを大切にしてくれる大人」がいると報告されている。自然観察の場は、こうした家族以外の大人との接点を自然に生み出す。

子どもだけじゃない。大人もイキイキしていないと

地域創生というと、つい「若い人を呼び戻す」「子どもを増やす」という話になりがちです。
でも、そこに暮らしている大人たちが心身ともに元気でなければ、
子どもを見守る余裕も、地域を支える力も生まれません。

実は、自然の中を歩くことには、科学的に裏付けられた効果があります。

🧠

自然環境での歩行は、脳の前頭前野を活性化させる

都市環境と比較して、自然の中を歩くことでストレスホルモンが低下し、注意力の回復や創造性の向上が確認されている。生き物を観察する行為は、能動的な注意を要するため、認知的エンゲージメントをさらに高める。

👟

1日9,800歩で認知症リスクが51%低下する

JAMA Neurology掲載の大規模研究(78,430人対象)による。散歩は特別な道具もお金もいらない、最も手軽な健康習慣。そこに「観察」が加わると、ただ歩くだけでは得られない好奇心と達成感が生まれる。

大人が健康で、笑っていて、余裕がある。
そんな大人がそばにいるから、子どもは安心して外に出られる。
子どもと一緒に歩くから、大人も自然と体を動かし、気持ちが軽くなる。

自然観察は、この循環を——
子どもの好奇心、大人の健康、世代を超えた交流を——
特別な仕掛けなしに、自然に生み出します。

自然観察は、地域創生のすべてじゃない。
でも、きっと力になれる。

744の自治体が、消えるかもしれない

2024年4月、人口戦略会議が発表したレポートは、
多くの人に衝撃を与えました。

2050年までに、20〜39歳の女性人口が50%以上減少すると推計される自治体——
いわゆる「消滅可能性自治体」が、全国で744。
全自治体の、43%にあたります。

744 / 1,729
消滅可能性自治体 全国の自治体数

特に深刻な地域があります。

群馬県 南牧村 -88.0%
青森県 外ヶ浜町 -87.5%
北海道 歌志内市 -86.7%
秋田県全体 96%が消滅可能性
青森県全体 87.5%が消滅可能性

数字の向こうにあるのは、誰かのふるさとです。
子どもの頃に駆け回った野山。通学路沿いの川。秋のスキー場。
その風景の中で生き物と出会い、誰かに名前を教えてもらった記憶。

自治体が消えるということは、そういう記憶が生まれる場所が、
なくなるということです。

最も危機的な自治体に、ikimon.lifeを届けたい。

若年女性人口の減少率が80%を超える自治体——
最も厳しい状況に直面している地域に、
ikimon.lifeのすべての機能を無償で提供します。

それだけで何かが劇的に変わるとは思っていません。
でも、自然を通じた小さなきっかけが、
地域に一人でも「ここが好きだ」と思う子どもを増やせるなら。

この町で育った記憶を、次の世代にも残したい。

持続可能なかたち

IKIMON株式会社は、僕ひとりのスタートアップです。
大きな組織じゃないからこそ、身軽に動ける。

企業や大規模自治体向けのPublicプランで得られる収益があれば、
会社としての持続可能性は十分に保てると考えています。
だから、最も支援を必要としている地域には、無償で届けられる。

無償提供

消滅可能性自治体(若年女性減少率80%以上)

プラットフォームのすべての機能を、完全無料で提供します。レポート出力・データエクスポートを含みます。

Community

一般市民・小規模団体

観察の投稿・同定・図鑑・観察会への参加まで無料。誰でもすぐに始められます。

Public

企業・大規模自治体

種の全リスト、CSV、証跡レポートなど、調査・報告に使う出力機能を提供する有料プランです。

小さな会社だからこそ、届けたい場所に届けられる。

まだ始まったばかりのプロジェクトです。
一歩ずつ、着実に前に進んでいきます。

応援していただけると嬉しいです。

八巻 毅

八巻 毅

IKIMON株式会社 代表

一緒に、自然とまちをつなぎませんか?

PROTOTYPE — TESTING

ikimon.lifeのプロトタイプは開発済みで、現在テスト運用中です。
一般公開の準備が整うまで、もう少しお待ちください。

消滅可能性自治体(若年女性減少率80%以上)に該当する地域で、
プロトタイプの段階から試験導入をご検討いただける場合は、ぜひご連絡ください。

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